スマートスピーカーを安全に使用するためのセキュリティ対策

最近、スマートテレビや洗濯機、エアコンなどインターネットを活用したIoT製品と呼ばれる様々な利便性の高い製品が注目を集めています。その中でもスマートスピーカーは、一般的に最も利用される身近なIoT製品の1つであり、様々なメーカーが最先端のテクノロジーを使って独自の付加価値をつけた商品を開発するなど、競い合っています。しかし、他のIoT製品と同様にスマートスピーカーもセキュリティ面での課題を抱えているのも事実です。使用する際のセキュリティ面は、ユーザーが各商品を選ぶ際の理由の一つにもなっています。今回はスマートスピーカーの各機能の詳細や安全な使い方をはじめ、サイバー犯罪の被害に遭わないためのセキュリティ対策について紹介します。

私達の生活に浸透しているスマート家電

現在、私達の生活の中には、数多くのIoT製品であふれています。IoTとは、Internet of Things(モノのインターネット)の略称で、より便利に使用するために様々なモノ(製品)をインターネットに接続する仕組みのことです。日本の一般的な自宅には様々な家電製品がありますが、これらをインターネットに接続することで遠隔で操作できるようになり、このようなIoT技術を導入した家電製品のことをIoT製品、またはスマート家電といいます。

例えば、スマート家電のエアコンの場合、外出先にいながら自宅のエアコンを遠隔操作することが可能なので、帰宅時に合わせてあらかじめ自宅のエアコンの電源を入れて温度設定することができます。エアコン同様、スマート洗濯機も遠隔操作が可能なので、洗濯機から離れた部屋から洗濯コースや乾燥時間を設定できたり、帰宅時間に合わせて洗濯終了時間の予約もできます。その他にも炊飯器や冷蔵庫、電子レンジ、ロボット掃除機など様々なスマート家電が登場しており、これらのほとんどはスマホを使って遠隔操作可能となっています。これらのIoT製品(スマート家電)が急速に浸透したおかげで、私達の生活の質はわずか数年のうちに各段に上がっているといえます。

様々な機能を兼ね備えている現代のスマートスピーカー

スマート家電の中でもスマートスピーカーは人気のある商品の1つであり、多くの人が利用しています。従来のスピーカーの用途といえば、主に音楽を聴くことがメインでしたが、スマートスピーカーの場合はインターネット接続を通して様々な使用方法があります。

例えば、音楽に加えてラジオやPodcastを聴くことができたり、天気予報や気温、時刻の確認、音声通話やメッセージの送受信もできます。また、スマートホームとの連携によって自宅内にあるテレビやエアコン、照明など各家電のオン・オフも音声でコントロールが可能です。全てのスマートスピーカーが対応しているわけではありませんが、なかにはAmazon Kindleで購入した電子書籍を読みあげてくれる商品もあります。

さらに音声アシスタントデバイスとしてAIによる音声生成技術が搭載されているスマートスピーカーの場合は、人間の自然な発声を生成してくれ、簡単な内容であれば話し相手にもなってくれたり、言葉の意味などを尋ねると答えてくれます。現在、スマートスピーカーを扱う各社が定期的に新しいバージョンを発売しており、AIによる会話の質に関しては初期のものと比べると改良を重ねていることもあり、各段に向上しているといえます。

様々なスマートスピーカーが存在していますが、なかでも「Google Home」や「Amazon Echo」は代表的なスマートスピーカーとして人気です。これらの商品はそれぞれ「Google」や「アレクサ」というそれぞれの呼び名で呼びかける言葉に反応し、会話を始めることができ、一人暮らしの高齢者や単身世帯の人などがよく使用しています。そして、Amazon Echoの第5世代であるEcho Showシリーズは、液晶ディスプレイがついていることもあり、動画再生などが可能になるなど、どんどん多機能化している傾向があります。

スマートスピーカーによるリスク

上記で紹介した通り、スマートスピーカーは音楽を聴くだけでなく、Wi-Fiでインターネット接続していることで様々な便利な機能が利用できるようになり、人によっては生活する上で必要不可欠な存在になりつつあることがわかりました。しかし、近年このようなインターネットに接続した機器を狙ったサイバー犯罪が増加しており、利便性とリスクは常に隣り合わせといえます。スマートスピーカーの場合も、これまでいくつかの事件が起こっており、ユーザーが利用する際に不安の声が上がるなど、課題となっています。以下では、スマートスピーカーを使用することで想定される主なリスクをこれまで実際に起きた事件などとともに紹介します。

不正アクセスによる盗聴被害

一般的にスマートスピーカーは音声アシスタントデバイスでもあるため、呼びかけることで周囲の声に反応します。しかし、Wi-Fiを通してインターネットに接続されていると、オンライン上でサイバー犯罪者によって脆弱性を攻撃されて不正アクセスされたり、デバイス自体が乗っ取られて勝手に操作されてしまう危険性があります。なかでも、不正アクセスによる盗聴被害による事件はこれまでいくつも発生しています。家庭内での会話を盗聴されてしまうと、自宅のドアの暗証番号や金融情報など外部に知られたくない情報を知られて、二次被害に遭う可能性があります。

様々な音や声に勝手に反応して誤作動してしまう可能性

現在、市場で販売されている主要なスマートスピーカーの場合は、持ち主や「ねえ、Google」や「アレクサ」と話しかけることで動作しますが、なかにはテレビの声や子供のままごとの声に勝手に反応してしまい、誤作動してしまったという事例もあり、使用する際には注意が必要です。過去には、誤操作でオンライン上で勝手に商品が注文されたり会話の内容を誰かに誤送信してしまうなんて事件も起きています。Google Homeでは過去に指示していない全ての音声データがGoogleのサーバーにアップロードされてしまう誤作動が起きたこともあり、タッチパネルの不具合と設定が音声操作を受け付ける状態となっていたことが主な原因でした。

スマートスピーカーにおけるセキュリティ対策

こちらでは、スマートスピーカーを安全に使用するために自分自身で実行できるセキュリティ対策を紹介します。

使用する時以外は電源を切る

四六時中、スマートスピーカーの電源をオンにしていると余計な音声にも反応し、誤作動してしまう可能性があります。リスクを最小限抑えるためにも使用時以外は電源を切る習慣をつけるとよいでしょう。

定期的にアップデートする

サイバー犯罪者達は、主にバージョンが古いスマートスピーカーの脆弱性を狙っています。安全性を保つためにもスマートスピーカーで使用されているソフトウェアを最新の状態に保つことが重要といえます。通常、スマートスピーカーのアップデートは自動更新されるので、この設定を解除しないようにし、常に最新の状態を保つようにしましょう。

アクセス権限を明確にする

スマートスピーカーへのアクセス権限の管理も重要なセキュリティ対策といえます。かつての恋人と一緒にスマートスピーカーを購入し、別れた後もパスワードを替えないでそのままにしていたらセキュリティ的に安全とはいえません。この場合は、パスワードをすぐ変更し、あくまでもパスワードを知っているのは自分や家族だけの状態が理想的といえます。

推測されにくい複雑なパスワードを設定する

サイバー犯罪者達が最も狙いやすいものとして推測されやすいパスワードがあります。名前や誕生日、11111111や12345678などの単純な文字列をパスワードとして利用している場合は危険です。大小英字、数字、記号などを複雑に組み合わせたパスワードを設定することがセキュリティ対策の基本といえます。

VPNを利用する

VPNは仮想プライベートネットワークの略称で、スマートスピーカーに接続するWi-FiルーターにVPN接続することでインターネット通信を暗号化する役割を担っているセキュリティ機能です。これによってスマートスピーカーと各スマートホーム機器との間のインターネットが外部から盗み見られる心配がなくなります。

信頼性の高いセキュリティ対策ソフトを導入する

一般的にスマートスピーカーは、Wi-FiルーターのWi-Fiを使用して動作しますが、Wi-Fiルーターにセキュリティ対策が施されていない場合は、第三者に盗聴されたり、乗っ取られてしまうリスクがあります。しかし、Wi-Fiルーターに信頼性の高いセキュリティ対策ソフトを導入することで、ルーターに接続されているスマートスピーカーだけでなく、複数のデバイスを保護することができます。

まとめ

今回はスマートスピーカーの各機能や使用する際のリスク、セキュリティ対策を紹介しました。スマートスピーカーは、スマート家電の中でも価格的に比較的誰もが手軽に購入しやすく、様々な優れた機能を兼ね備えていることもあり、近年私達の生活に急速に浸透しています。各メーカーは次継ぐと新たな機能を追加した新バージョンをリリースし、今後は今以上に多機能化し、より進化していくことが予想されています。

しかし一方では、音声アシスタントデバイスとして音声を誤認識してしまい、誤作動を起こすなどの問題も起きており、使用するためにはより注意が必要といえます。スマートスピーカーを正しく使用するためには、上記で紹介した基本的なセキュリティ対策の実行が必要不可欠です。特に信頼性の高いセキュリティ対策ソフトを導入することによって、安心して利用できる確率が高まるのは間違いないでしょう。オンラインセキュリティ業界の中でも知名度が高いマカフィーが提供しているマカフィー+は、様々な優れたセキュリティ対策機能を同時に使用できるため、スマートスピーカーのみならず、お使いの様々なデバイスやスマート家電を保護することができます。

私達がインターネットを使用する限り、オンライン上でのサイバー犯罪の問題は常につきまといます。個人情報の漏洩や金銭的な被害などを受ける前に今回紹介した様々なセキュリティ対策の実行を日頃から習慣付けておきましょう。

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